2016年07月28日

アイスホッケーというスポーツその3



今回の上記の動画の0分45秒〜から説明が始まっているアイシングの説明です。
正式名称は「Icing the puck(アイシング・ザ・パック)」と言います。アイスホッケーという競技を間延びの無いスリリングなゲームにするためのルール、という感じでしょうか。前回オフサイドが「ズルをして攻撃側のチームが楽に点を入れられないためのルール」ですが、アイシングは逆に「守備側のチームが楽に守れないためのルール」になります。



例えばサッカーで「弱者のサッカー」と言われる勝ち方があります。
1、相手に攻めさせて自分たちはペナルティエリア内をガチガチ守りを固めてとにかくボールは弾き返す。

2、チャンスがあればロングボール一本でカウンターを狙う。時々チャレンジするカウンターやセットプレーで点が取れれば儲けもの。

3、後は試合終了まで1、を繰り返す。試合の終了が見えているときはカウンター攻撃すらやらない。自陣にボールが来たら自陣から遠くに蹴り返して相手チームが再度攻撃してくるのをただ自陣で待つ。



アイスホッケーではこのサッカーで言う「クリア目的の為にその場しのぎで遠くに蹴りだす」事を禁止されています。このルールをアイシングと言います。

具体的には相手チームが攻撃していて自チームは守っている時、相手のパックを奪いそのままクリアする、つまりパックを自陣から遠くに放りだす行為(基準は放り出したパックが相手ゴールのゴールラインを超えたときです。その時@相手チームのゴールキーパーはゴールクリースという青く塗られたエリアから動いていない事Aそのクリアしたパックに追いついてそのまま得点を狙おうとする自チームの選手がいない事)をするとアイシングと判断されてゲームは中断、なんと自陣のゴール前でゲーム再開という逆に自チームが不利な状況になります。
また、アイシングをしてしまったチームは基本選手の交代ができません。ただでさえ氷上では体力消耗が激しく、1分そこそこで交代するアイスホッケーに置いてこの選手交代不可は致命的なハンデになるのでアイシング繰り返えしてると守備側のチームは体力的にボロボロwになります。

このルールによって俗にいう「守り勝つ」ということがアイスホッケーは非常に難しいスポーツになってます。アイスホッケーの世界ではサッカーの様に俗にいう弱いチームが守り切って勝つ、いわゆる「まぐれ勝ち」というものは非常に難しい競技です。市リーグやMW杯、またローカルな大会や北海道&東北vs南国のチームとの試合で20-0とか15-0とかスコアが非常に離れる試合があると思います。これはアイシングによって実力の劣るチームが「守り勝つ」という行為がルール上できないという理由があるからで、アイスホッケーという競技は「チームの実力の差がモロにスコアに出るスポーツ」と言えるでしょう。そういう意味ではアイシングというルールはアイスホッケーを非常に面白くするファクターの一つです。


昔はアイシングの判定は守っているチームのクリアしたパックがノータッチのまま相手チームのゴールラインを超えると審判がアイシングと判定しました(これをオートマチックアイシングと言います)が、最近ではアイシングを審判が自動判定して実際にアイシングになる前にアイシングと判定して試合を止める(ハイブリッドアイシングと言います)要素も出てきました。


アイスホッケーというスポーツを「プレーの間の伸びないスポーツ」として魅力的にしているオフサイドとアイシング。是非覚えて頂ければと思います。興味があれば小学生などのジュニアのアイスホッケーですと全体的な動きがゆっくりなのでルールを覚えるのにはいいかなと思います(逆にいきなりNHLとか見るとパックの動きが目が追えないレベルの速さで動くのでお勧めしませんw)。
タグ:ルール
posted by administer at 21:20| Comment(0) | アイスホッケーのルール